ダ=ヴィンチ(1452-1519)
ルネサンス期最大の万能人として知られ、自らの実作は拒否したもののチェザーレ=ボルジアのために新兵器の開発設計すらおこなっている。各宮廷を渡り歩き、フィレンツェではメディチ家にローマでは教皇に、そして最後はフランス王フランソワ1世に仕え、フランスで生涯を終えた。46歳で「最後の晩餐」を、53歳にして「モナリザ」を描く。しかし女性美の象徴とされる「モナリザ」を描きながら、彼自身は生涯妻帯せず、その愛の対象は例え精神的なものであったにせよ同性であったと言われている。ところで、あの有名な我々が知っているルーブル美術館の『モナリザ』は、実は本当に本物かどうかよくわかっていない。これこそ本物の『モナリザ』であると主張する絵は存在がわかっているものだけでも数多く、個人コレクターが秘蔵している
ものを入れれば数百にのぼるのではないかと言われている。しかも、どうも『モナリザ』は、画家自身によって別 々のものが二部描かれていた可能性があって、しかもルーブルの『モナリザ』は、本命ではないほうの作品ではないか、という疑いが近年濃くなり、現在ますます混乱に拍車がかかっているところである。真相やいかに。