ギルガメシュ叙事詩の洪水説話

その昔,神々は人を絶やそうと決意し,地に大洪水を起こした。
ウルの王ジウスドラは箱船を造り,生命の種を救った。
人間を滅ぼそうとしたことを後悔した神々は,ジウスドラに永遠の命を与えた。

ギルガメシュ叙事詩は,ウルクの王であるギルガメシュと,その友人エンキドゥの冒険の物語である。
親友エンキドゥの死によって死を恐れたギルガメシュは,不死を求めてジウスドラを訪ねる。
しかし,ジウスドラが不死を得た理由はわかっても,ジウスドラがなぜ永遠に死なないでいられるかの秘密はわからない。ギルガメシュは,むなしくその地を去ることになる。
この説話の洪水伝説の部分が,後に『旧約聖書』のノアの箱船説話の原型となったと考えられている。

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