クールベ(1819-1877)
フランス写実主義を確立した画家。「石割り」は名も無い石割り人夫の仕事の様を描いて、伝説や歴史上の人物を描くだけであった従来の絵画に対し、絵画の主題としては、歴史上の人物であろうと一般の労働者であろうと平等であることを主張した作品。もちろんその背景には、フランス産業革命の進展による、ブルジョワとプロレタリアー卜の地位向上とそれによる共和主義、社会主義の盛り上がりがある。彼自身共和派でしかも「無政府主義の父」プルードンの友人であり、パリコミューンにも参加して、その崩壊後は6か月の禁固処分を受けてもいる。