ユゴー(1802-1885)
フランス七月革命を背景に描いた『レ=ミゼラブル(ああ無情)』でジャンヴァルジャンという文学史に残る主人公(なにしろ平凡社大百科辞典で独立項目で扱っている)を生み出したフランスの作家。ナポレオンの崇拝者であったが、ナポレオン3世には鋭い批判を浴びせ(ナポレオンと血縁関係はないのではと出生の秘密まで疑っている)国外亡命を余儀なくされる。しかしナポレオン3世没落後の第三共和政下のパリに帰還した時には、英雄の帰還としてヴォルテールの帰還にも比すべき熱狂的な歓迎を受けた。死後はやはりフランス国民の神を祭るパンテオンに埋葬されている。