マルサス(1766-1834)
食糧は算術的(101→102→103)にしか増加しないが、人口は幾何級数的(100→200→400)に増加するという論理で貧困の原因を説明。解決策として貧困階級の増大こそが問題であるのだから、貧困階級に対する保障をやめて餓死する者は餓死するにまかせるのがいいという、なかなかゴーマンな提案を行う。代表作は『人口論』。穀物法には食糧確保重視の立場から賛成。国際分業の効用を重視して穀物法に反対したリカードと論争し、その論争の過程でリカードとともに古典派経済学を確立した経済学者でもある。もっとも人口増加を恐れた彼の血統は彼の子の代で絶え、その直接の子孫は残っていない。