モンテーニュ(1533-92)
後期フランスルネサンスを代表する人文主義者で、ボルドーの高等法院の要職にあったものの、38歳にして社会生活からの引退を宣言し、エッセーを書き始める。途中48歳から4年間ボルドーの市長に選ばれ、ユグノー戦争の混乱の中、よく新旧両派の融和に努力してボルドー市の平和を維持した。その後は再び自分の城に隠棲。城にはらせん状の階段室があってその壁面ぐるりが全て本棚となっており、古今の書物が集められているという、読書家にとってまさに夢のような空間であったと伝えられている。その書物に囲まれ、死ぬまで人生に対する深い洞察に満ちたエッセーを書き続けた。それがまとめられたのが有名な『随想録』である。