ロダン(1840-1917)
近代彫刻を確立したと言われるフランスの写実主義彫刻家。代表作は「地獄の門」(有名な「考える人」はこの中の一作品)40歳過ぎてから国民的彫刻家として認められ、大きな尊敬を受け、カミーユ=クローデル(後に駐日大使となった詩人ポール=クローデルの姉)という美と天才を兼ね備えた女弟子を愛人とする。一方で彼は世間からは隠そうとしていたものの、20代半ばから事実上の妻としていた農民出身の愚直な女性ローズがあり、結局はカミーユを捨ててローズをとった。事実上彼の共同製作者でありながら、いやそれゆえに自己の発表する作品をオリジナリティーの欠如した師の模倣とみなされて芸術上でも傷ついていたカミーユは、捨てられてついに発狂し、精神病院にいれられる。その生涯はフランスの大女優イザベル=アジャーニの主演で「カミーユ=クローデル」として映画化され話題となった。