テーベ(テーバイ)
アイオリス人の代表的ポリス。伝説では、ギリシアに文字を伝えたフェニキアの王子カドモスが建設したとされる。デルフィの神託で「父を殺し、母と結婚する」と予言された悲劇の王オイディプス(の悲劇『オイディプス』で有名)はテーベの王であり、数々の神話伝説の舞台の地となっている。また、叙情詩人として知られるの出身地でもある。前6世紀末よりアテネと敵対関係となり、ペルシア戦争ではペルシア側に、ペロポネソス戦争ではスパルタ側にたった。ペロポネソス戦争後は、スパルタの支配に反抗して抗戦し、斜陣法戦法を編み出したエパミノンダスが出現して前371年にレウクトラの戦いに勝利すると、スパルタに代わって一時ギリシア世界の覇権を握った。しかしエパミノンダスの戦死後は勢力が衰え、マケドニアの台頭に対しては宿敵アテネと結んだものの、前338カイロネイアの戦いでは、無敵を誇った「神聖隊」(同姓愛の恋人同士をペアにして300名で編成されたテーベの最強部隊)がマケドニアの王子アレクサンドロスが指揮する騎兵部隊によって全滅し、敗北した。前335年、父フィリッポス2世の死によって王となったアレクサンドロスに反乱を企てたが鎮圧され、神殿との生家を除く全市が破壊された。
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